PyCharmには、Professional、Community、Educational (Edu、教育)の3種類のエディションがあります。
Professionalは有料版で、CommunityとEducationalは無料版です。
無料版のCommunityでも素のPythonコードを少し書くくらいなら十分だと思います。
Pythonで数百行程度のちょっとしたツールを作るくらいなら、わざわざ有料のProfessionalを買わなくても機能的には足りると思います。
ただ有料と無料ではサポートされる機能が段違いで、Pythonでの開発はかなり快適になるはずです。
便利な機能が豊富です。
本格的にPythonを使いたい、快適に開発したいなら有料版にしちゃった方が良いと思います。
お金はかかりますが、月額換算でみれば500〜800円になるので、お昼1食分くらいです。
さらに学生なら無料で使えるので迷う必要もないです。
数百行以上あるコードや毎月定期的にPythonをさわるならProfessional版を買っても元は取れると思います。
もちろん人によってツールに対するこだわりポイントは異なりますので、無料版で軽く基本的な動作を確認したほうが良いです。
それでも不安なら、とりあえず月額払いで1ヶ月だけフルに使ってみて様子をみるのがおすすめです。
PyCharmの有料版と無料版の機能の違い
PyCharmの有料版(Community)と無料版(Professional)の主な機能を比較すると、以下のような違いがあります。
有料版(Professional) | 無料版(Community) |
---|---|
Pythonエディタ | |
対応 |
対応 |
デバッガとテストランナー | |
対応 |
対応 |
リファクタリング | |
対応 |
対応 |
コードインスペクション | |
対応 |
対応 |
VCS(gitなど) | |
対応 |
対応 |
リモート開発機能 | |
対応 |
|
ウェブ開発 | |
対応 |
|
Python ウェブフレームワーク | |
対応 |
|
データベース& SQLサポート | |
対応 |
|
Scientific ツール | |
対応 |
|
Pythonプロファイラ | |
対応 |
無料版と有料版の違いで、個人的に気になる機能について紹介します。
フレームワークのサポートがない
Django、Flask、Google App Engine、Pyramid、web2pyなどの最新のウェブ開発向けのフレームワークのサポート機能が使えないのは不便です。
自動補完などが効かなかったりするので、PyCharmを使って開発する意味がほとんど無い気がします。
フレームワークなんか使わない、というなら無料版でも十分だと思います。
ウェブ開発系の機能もサポート外
JavaScript、CoffeeScript、TypeScript、HTML/CSSなどのウェブ開発系も無料版ではサポート外になります。
HTML・JavaScriptくらいなら補完も要らないと思いきや、補完などの便利機能を知ると無くてはならない機能に思えてきます。
もちろん他の無料ツール・IDEなどでも代用はできると思いますし、そもそもJavaScriptやHTMLなんて書かないよ、っていうなら無料でも十分だと思います。
DB&SQLサポートのなし
PyCharmのデータベース機能は、個人的にはまだ使いやすいとは言えないですが、軽くデータを見たいときにPyCharmで完結できるのは便利です。
カラム名をコピペしたいときやカラムを追加するのに、ALTER文を書かずにできるのは楽ちんです。
無料版ではこのデータベース関連の機能も無いので、MySQLやSQLiteを使うならあると少し開発効率が上がると思います。
そもそもデータベースを扱わないライトなものなら、無料でも十分だと思います。
リモート開発・デプロイ機能がない
ローカル環境だけならあまり関係ないかもしれませんが、自動デプロイやリモートに対応していないのも少し不便だと思います。
ローカル環境をVagrantやDockerなどで構築しているなら、リモートデバッグ機能が使えないのは苦行かもしれません。
gitなどのVCS機能は無料版でも使用できるので、git pushをトリガーにして自動デプロイするシステムを構築しておけば、デプロイ機能自体の魅力は少し減ると思います。
Docker・Vagrantとの連携機能やGUIでのデバッグ機能も不要なら、無料でも十分です。
ログなどをファイルに吐いたり、標準出力などでデバッグするという手もあります。
PyCharmの料金について
PyCharmだけではありませんが、JetBrainsのソフトは年数に応じて年々安くなるのが特長です。
PyCharmの個人料金なら1年目は1万円、2年目8千円、3年目以降なら6千円と年数に応じて安くなります。
- 1年目:10,300円
- 2年目:8,200円
- 3年目以降:6,200円
年額1万円なので月額にすると、800円ほどになります。
月額払いなら、1,030円です。
スマホゲームなら10連ガチャも3〜5回くらいしかガチャれないですし、飲み会なら2〜3回分の額なので社会人なら手が出ないほど高額ではないと思います。
まだ学生なら無料ライセンスが利用できるので、お金の心配をする必要はありません。
一部の有料機能は他のツールやコマンドなどでも可能ですが、PyCharmだけでできるのは便利ですし連携できるのは便利です。
1年間も使わないと決めているなら、月額料金で数ヶ月だけ使用するのも安く済ませるコツだと思います。
PyCharm無料版と有料版の違い まとめ
私は仕事では主にPHPを使っているので、IDEはPhpStormをメインに使っています。
Pythonはたまに使う程度なので、そこまで高機能は求めないケースが多です。
無料のIDEなどでも済ませられますが、Phpstormと同じJetBrainsが開発しているIDEだとクセや使用感も似てくるので使いやすいです。
IDEを開発している組織が違うとIDEごとに、できることやクセが違うので、使い方を調べたり慣れるまでに時間がかかって学習コストもかかります。
同じ会社が作成しているツールなら使い方も近いので、IDEに慣れるのが早くなるメリットは大きいです。
JetBrainsなら有名な言語はおさえられているので、今はPythonでPyCharmを使って開発し、いつか別の言語に乗り換えたときはJetBrainsのIDEへかんたんに乗り換えられると思います。
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